2011年8月4日木曜日

2011/8/3放送の報道ステーション内での大宅映子氏の発言

には、ちょっとイラッとしたなぁ。何というか、高圧的に感じたのは私個人の感じ方でもあり、また大宅氏の立場上語気を荒げた発言方法も一つの方法として受け入れられないわけではないけれど、なんといっても理論の展開が全然論理的じゃなく、客観性に欠ける。ただ、自分の信じている意見を「こうでしょう」「こうじゃないよね」と押しつけているだけの発言に思える。

番組内での発言内容に関しては、こちらのブログが非常に上手にまとめてあります。

まず最初の大宅氏の発言。「悪いことを口にしたら本当のことになってしまう、という考え方が日本人にはあるから(今回の原発事故に関して)最悪を想定した対策をしてこなかった。」
それは屁理屈じゃないですか?今回の地震・津波対策が不十分だったのは、もちろん未曾有の出来事でそれこそ想定外であった部分もあるとは思うけど、それにしても大量の放射線を扱う施設にしてはあまりにも危険予測が甘かっただけじゃないですかね。軍事に次ぐくらいの巨大産業・国家戦略を担う事業を行うのに、日本人的なそういう迷信的な考えが少しでも働いたのであれば、もう日本という国はダメでしょう。少なくとも危機管理能力という点では。
それに、原因をそのような日本人の迷信的考え方みたいなところに求めるのって、こないだ「B型の九州男児は・・・」と発言して消えていった人と同じような言い訳に聞こえる。全然理論的じゃない。

それに「原発やめたら、経済がダメになる。原発関連で仕事を得ている地元の人が路頭に迷う」みたいな発言も。
ちょっと待て!原発事故で生活を奪われた何万人もの人や、それこそ被爆して後遺症が出たり死んだりしたりする可能性があることは考えないのか?人の命の方が大事だと思うんだけど。確かめた訳じゃないけれど、ある報道では六ヶ所村では使われることの少ない立派なハコものがいっぱい建っていたり、村民の平均年収は1320万とも・・・。何万人もの人の生活を脅かす原発を作り、一部の人にそれだけの巨額のお金をばらまくのがベターな選択だと言うのだろうか?もっと税金の有効な使い道があるのでは?

それから「脱原発というけれど、そうしたら3割の電力を失う。現代人は今の豊かさのレベルを落とせないでしょう?それに太陽光や風力などでまかなわれるとして、今の3倍・5倍の電気料金を払えないでしょう?今の状態のままで、原発だけ止める、なんてことはできない!」と語気を荒げた。
んっ、誰がすべて今の生活レベルのままでないとだめだと言った?大宅氏の勝手な思いこみでは?
確かに人は一度豊かな生活を手にするとそれを落としたくないモノだ。でも多くの人は今の生活が贅沢すぎて、また今回ばかりは個人個人が妥協せざるを得ないことを知っていると思う。その一例が、節電だ。
電力供給が逼迫している、といいながら、今のところもっている。「もっている」どころかまだ少し余裕があるように見える。昨年の同時期よりも電気の使用量は明らかに減っているようだ。みんなそれなりに意識して動けば、それくらいのことはできる。これなら原発なしでもやっていけるかも、と多少なりとも期待してしまうのはオメデタイ発想かな。リーダーシップのある人がもう少し声高にリードすれば、実現可能な気がする。
それと、大宅氏のいう「原発以外の方法で電力をまかなうと、料金が3倍・5倍になる」と発言した件。その根拠は?確かに、試算では原発の発電コストと太陽光や風力などの発電コストの「単価」はそのくらいの差を示しているかもしれないが、それは発電単価の話であって火力・水力のような比較的安価な発電方法の比率も考慮しないといけないでしょう?脱原発による不足分を火力で補うだけで5倍になったりはしないですよね?それに、原発の発電コストに関する試算にはいろいろと原発推進派にだけ都合のいい疑惑が囁かれているし。

最近、「量子ドット型」と呼ばれる太陽光発電素材が注目されているようですね。効率は理論上75%まで可能とか!
原発がこういう事故を起こしてしまって関連地域にお住まいの人は本当に気の毒ですが、こういうときこそチャンスであると考えて大きな舵取りができる人が出ないもんですかね?単に「脱原発!脱原発!」と叫ぶだけの人じゃなくて、思い切って原発関連予算を削減(もちろん事故処理予算は必要ですが)して、その予算をドカンとその新しい太陽光パネル素材の研究・開発に当てるとか。それくらいしないと本当の意味での技術革新は起こらないのでは。
まあ、こういう最先端技術は単に予算があればそれだけ研究が進むというものでもないのだけれど、もしも予算や設備・人材的な都合が原因で研究の妨げになっているものがあるなら、それこそ国家プロジェクトとして大規模にフォローするのが本当の国家戦略なんではないかと。

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